仕事と愛車

【第8回】社会保険労務士/本田淳也先生の『仕事と愛車』


久々の更新となりました「仕事と愛車」企画ですが、今回ご登場頂きますのは、社会保険労務士の本田 淳也(ほんだ じゅんや)先生です。
人材に関する専門家として企業の成長をサポートされている社労士さん!企業における採用から退職までの「労働・社会保険に関する諸問題」や「年金の相談」に応じるなど、その業務内容は広範囲にわたります。その中でも本田先生は「自動車業界出身の社労士」という異色の経歴をお持ちです。今回も貴重なお話をお聞きすることができると思いますので、ぜひ最後までご覧下さい。

本田 淳也 × 社労士

酒井:「本田先生、この度はインタビューに応じていただき有難うございます。早速ですが、社労士さんのお仕事についてお聞かせ頂ければと思います。私自身は明確な目的があった訳ではなく『手に職をつけたい』という想いから、『税理士』という仕事を選んだのですが、本田先生が『社労士』というお仕事を選ばれたきっかけを教えて下さい。」

本田先生:「社労士という仕事を選んだ一番の理由は、会社経営者のサポートがしたかったからです。ご存知のとおり社労士は社会保険労務士法に基づいた国家資格者なので、社労士になるためには試験に合格する必要があります。しかし、1年目は合格ラインに2点足りず、2年目は1点届かず、質素なハガキで不合格通知を受け取りとても悔しい思いをました。そこから更に勉強を重ね、3年目の受験でようやく『簡易書留の厚い封筒=合格通知』が届きました!『石の上にも三年』というやつでしょうかね。明確な目標があれば長い期間でもモチベーションの維持は可能だということを実感し、この上ない経験ができたと思っています。」

酒井:「なんと素晴らしい!1つ目の質問で本田先生が人格者であることが分かるとともに、私自身がいかに小さな人間か、改めて気付かされた気がします(笑)。ところで、社労士さんって、今現在全国でどれくらいの人数いらっしゃるのでしょうか?」

本田先生:「いやいや、ちょっと格好つけて言っただけで、そんな大した人間ではありませんよ。社労士の人数ですが、開業社労士や勤務社労士などを全部合わせると4万人以上はいると思います。」

酒井:「4万人以上ですか!?私たちの業界もそうですが、社労士業界も資格を取ったら安泰という訳ではなく、そこからが勝負!ということですね。本田先生の事務所は、他の社労士事務所さんとの違いや特徴があるのでしょうか?」

本田先生:「今年の4月に日本法令から『自動車整備業の経営と労務管理』という書籍を出版しました。それ以外にも雑誌への寄稿や新聞にコラム連載を行うなど執筆活動にも力を入れていますが、これらはすべて自動車会社の労務管理についてのものです。ですので、特徴としては『自動車会社の労務に詳しい社労士』といった位置づけになると思います。とはいっても、決して自動車業界オンリーというわけではなく、幅広く様々な業種に対応しておりますので、自動車業界の顧問先の割合が多いといった感じです。」

酒井:「なるほど。私自身も出版やコラム連載などのご依頼を頂く機会が多いので、本業の合間に執筆活動を行うことの大変さは存じております。この辺りの愚痴大会はまた後日ということで(笑)。そんな自動車業界の顧問先を数多く持たれていて、執筆活動にも力を入れている本田先生ですが、仕事をするうえで大切にしていることや、拘りを持っていることはありますか?」

本田先生:「そうですね、社労士の仕事は労働社会保険の手続きや給与計算が主業務であることは昔も今も変わらないのですが、近年ウエイトが高いと感じているのが労働相談なんです。内容が多岐にわたるうえ、相手が『ひと』だけに、じっくりお話を聞いて答えなければならないのですが、労働相談は基本的に答えというものがありませんので非常に難しいのです。しかも、その場で対応策を求められるケースが殆どなので、労働法の基礎知識だけでなく、常日頃から『考える力』を養っておく必要があると思っています。その意味では、本を出版して自身の考えるレベルが『2』くらいアップしたように感じています。また、昨今の労使間をみると労務トラブル等は増えていくことはあっても減少するとは考えにくいです。今後は定型業務以上に、このような『ひとの気持ち』が中心となる相談業務が増えていくのことが予想されるので、そういった部分を大切に考えていきたいと思っています。」

酒井:「やっぱり本田先生は人格者ですね!これ以上お仕事の話を聞いていると、どんどん自分が恥ずかしい気持ちになってしまうので、そろそろ愛車のお話をお伺いしたいと思います(笑)。」

本田 淳也 ×TOYOTA IPSUM

酒井:「それでは、本田先生の愛車のことについてお聞きしたいと思うのですが、本田先生は現在、どのようなクルマに乗られているのでしょうか?」

本田先生:「私が現在乗っているのは、新車から17年程経過したイプサムです。」

酒井:「17年前ということは、2代目イプサムですね。これまたマニアックというかコアな車種にお乗りですね。なぜ、この2代目イプサムを選ばれたのですか?」

本田先生:「確かに、イプサムは10年程前から新車販売が終了しているので、青森市内を走っていてもごく稀にしか見かけなくなりました。いわゆる超稀少車ってヤツですね。私が最初に買ったのが日産180SX、次に三菱ジープJ53、それからハイラックスサーフ130、特徴のある車種を乗り継いできましたが、子供もいたのでやはり実用性や使い勝手を考えて現在の愛車に辿り着きました。乗りやすくて走りやすい、快適で素晴らしいクルマなのですが、その反面、ハンドルを握る楽しみ、心躍る感はグッと落ちてしまうのも事実です。私は実用性を優先しましたが、最近では各メーカーさんが実用性と走りの両方を兼ね備えた車種をラインナップされているので、最新の情報は常にチェックしています。」


写真:本田先生の愛車トヨタイプサム

酒井:「なるほど。今のクルマには今のクルマの魅力が、当時のクルマには当時のクルマの魅力がそれぞれありますので、色々と悩ましいですよね。そんな本田先生の愛車イプサムですが、お気に入りポイントやおすすめポイントがあれば教えて下さい。」

本田先生:「お気に入りポイントは、やはり収納ですね。この2代目イプサムには至るところに『コレでもか』というくらい収納があります。その中で特に重宝しているのが、サードシート後方の床下収納スペースですね。スペアタイヤを移動したことにより、132リッターという大容量のラゲージボックスを実現したようで、普段はキャンプ用チェア4脚、傘3本、工具一式、ブースターケーブル、牽引ロープ、釣り竿、敷物数点など、数多くのものを収納しています。」

酒井:「本当だ!この床下収納は便利ですね。普段あまり使わないものを床下に収納することで、通常ラゲージスペースを有効に活用することができるので、本当に素晴らしい機能ですね。」

本田先生:「ええ。私自身クルマが好きなので、また少し個性的な車種に乗りたいという想いも無くはないのですが、この実用性はヤミツキになるので、まだまだ当面はこの愛車イプサムに乗り続けようと思います。」

本田先生の愛車データ

メーカー:トヨタ
車種:イプサム 240i
年式:2001年
排気量:2,362cc
酒井コメント:この2代目イプサムは、奈良県の実家で私の父が乗っていた時期があるので、その実用性には太鼓判を押します。また、初代イプサムから排気量とボディサイズを引き上げたことによって良い意味で『ゆとり』が生まれて、とても魅力的なクルマに仕上がっていると思います。

社労士 × TOYOTA IPSUM

酒井:「本田先生、本日は素敵なお話をたくさんお聞かせ頂き有難うございました。」

本田先生:「こちらこそ有難うございました。職種は違えども、同じ士業として自動車業界をサポートされている先生とお話しできて、私自身も良い刺激になりました。」

酒井:「それでは最後にお聞きします。社労士本田先生と愛車トヨタ イプサムとは、どういった関係性だと思いますか?」

本田先生:「私にとって愛車イプサムは、『右腕』のような存在です。」

酒井:「右腕というのは、いわゆる『側近』というような意味でしょうか?」

本田先生:「はい、そうです。青森は公共交通機関が整っていないので、クルマが無ければ仕事になりません。いや、生活にならないと言ってもいいかもしれません。なので私にとっての愛車は良き相棒であり、頼りになる部下のような存在なのです。」

酒井:「なるほど。もちろん生活地域によってクルマに対する考え方は異なりますが、愛車を『単なる道具』ではなく、『パートナー』として捉えていらっしゃる先生の愛情を感じることができました。本田先生、改めまして本日は有難うございました。最後に、この記事をご覧頂いている方に何かメッセージなどがあればお願いします。」

本田先生:「そうですね、やはり自動車業界の方がたくさんご覧頂いていると思いますので、自動車業界で活躍されている方に向けてエールを送りたいと思います。皆様もご存じのとおり、自動車業界は今まさに100年に一度の大変革期に突入しています。今後、大きな変化に対応できず厳しい経営となる会社があるかも知れません。でも自動車産業は日本経済を支える屋台骨であります。変化にうまく乗りましょう。業界の皆さんファイトです!外から応援する皆さんも“けっぱれ!”」

本田社会保険労務士事務所のご紹介

事務所名:本田社会保険労務士事務所
代表:社会保険労務士 本田 淳也
プロフィール:青森県深浦町生まれ。北海道自動車短大を卒業後、二級整備士を取得しディーラーにメカニックとして勤務。その経験を活かし四駆専門誌で数多くの記事を執筆。帰郷後、社労士事務所、税理士事務所勤務を経て、青森市内に本田社会保険労務士事務所を開業。著書「自動車整備業の経営と労務管理」(日本法令)。
住所:青森市本町5丁目10-1 3F
電話番号:017-752-0506
公式サイト: http://sha-ro.com/


本田先生と著書『自動車整備業の経営と労務管理』


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