今年に入ってから着手していた「中古車販売業の経営理論、経理処理、仕訳処理、消費税処理そして節税などについて、分かり易く解説した実務書」の執筆活動ですが、本日無事に校了(注1)しました。
(注1)校正が完了して印刷しても差し支えない状態になること。
本書の制作に際し、ご協力いただいた方々には、この場を借りて改めて御礼申し上げます。
有難うございました。
なお、本のタイトルは『いまさら人に聞けない「中古車販売業」の経営・会計・税務』に決まり、発売は7月29日(金)です。
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本書出版までの経緯
「本を出すって大変なの?」
「本を出すと儲かるの?」
など、色々な方から色々なご質問を頂くので、ここで本書出版についての簡単な経緯をご紹介したいと思います。
出版企画と出版社選び
本を出版するためには、出版社の協力が不可欠となりますので、まずは出版を引き受けて下さる出版社を探すところからスタートしました。
出版社探しというのは、「出版企画書」と「原稿(完成形でなくてよい)」を出版社に持ち込んで、出版の可否を問うのが一般的なのですが、私の場合は、書籍の様式(A5かB6か、縦組か横組か、34字詰30行か、40字詰34行か など)が決まってから一気に書き上げたかったのと、書きたい本の内容が明確であったため、その本の内容をA4ペラ1枚にまとめた資料だけで、十数社の出版社に出版の引き受けを依頼しました。
その結果、企画書としての体裁が整っていないという理由で、門前払いとなった出版社もありましたが、私の書きたい本の内容に共感して下さる出版社もいくつかあり、各出版社から条件提示を頂くことができました。
なお、ここでいう条件とは、発行部数や印税の割合、本の頁数や販売予定価格などです。
私が本書の出版を決意した最大の理由は「世の中に中古車販売業の実務に活用できる本、中古車販売店のために書かれた本が存在しなかった」からであり、言い換えれば、実務書というマーケットにおいて、類似書籍が存在しないことになります。
企画書の体裁だけで門前払いせず、A4ペラ1枚の資料から、本書の内容を評価して下さった出版社は、その辺りのことも考慮されたのでしょう。
そんなこんなで、手を挙げて下さった出版社の中から、1社を選ぶことになった訳ですが、最終的には、印税の割合が高い出版社に…
なんてことはせず、人気シリーズの1冊を担当させて頂けるということに魅力を感じ、『セルバ出版』という出版社に出版をお願いすることにしました。
基礎知識と実務がマスターできるいまさらシリーズ
私が担当させて頂くことになったセルバ出版の人気シリーズとは、「基礎知識と実務がマスターできるいまさらシリーズ」というもので、各分野の権威と呼ばれる先生方が、その分野の基礎知識や実務処理についてQ&A形式でわかりやすく書かれたシリーズとなっています。
私も何冊か読みましたが、経営や経理の実務に携わる方だけでなく会計事務所職員などの職業専門家にとっても有用な内容ばかりでした。
この、セルバ出版の「基礎知識と実務がマスターできるいまさらシリーズ」の本は、ここ10年間だけでも20冊以上が出版されているようです。
<セルバ出版のいまさらシリーズ>
・いまさら人に聞けない「労働者派遣」の実務
・いまさら人に聞けない「同族会社の自社株対策」実務
・いまさら人に聞けない「与信管理」の実務
・いまさら人に聞けない「事業承継対策」の実務
・いまさら人に聞けない「リース取引」の法律・会計・税務
・いまさら人に聞けない「労働基準法」の実務
・いまさら人に聞けない「同族会社の自社株対策」実務
・いまさら人に聞けない「労務トラブル防止」
・いまさら人に聞けない「月次決算」
・いまさら人に聞けない「適年廃止後の退職金再設計」の実務
・いまさら人に聞けない「中小企業の税務調査」対策
・いまさら人に聞けない「中小企業の資金繰り」防衛策
・いまさら人に聞けない「産廃物処理」の実務
・いまさら人に聞けない「社長・役員の税金」かしこい節税
・いまさら人に聞けない「転勤・出張・出向・転籍等」の人事ルール
・いまさら人に聞けない「取締役」の義務・責任
・いまさら人に聞けない「役員の給与・経済的利益」の実務
・いまさら人に聞けない「金融商品取引法」の実務
・いまさら人に聞けない「商業登記簿」の読み解き方
・いまさら人に聞けない「四半期決算書」の読み解き方
・いまさら人に聞けない「キャッシュフロー」の実務
・いまさら人に聞けない「特許」の実務
・いまさら人に聞けない「不動産登記簿」の読み解き方
・いまさら人に聞けない「契約・契約書」の実務
・いまさら人に聞けない「交通事故示談」かしこいやり方
・いまさら人に聞けない「債権回収」の実務
・いまさら人に聞けない「担保・保証」の実務 などなど
原稿の作成
出版社が決まれば、早速原稿を作成するのですが、セルバ出版の担当者とも相談した結果、様式は、実務書としての内容の充実と読み易さを考慮し「A5縦組/34字詰30行/全192頁」としました。
ここまで決まれば、あとはひたすら原稿を書くのみです。
経営に関すること、経理処理や仕訳処理などの会計に関すること、消費税に関すること、節税に関すること、開業手続きに関すること…
業務の空き時間や、早朝と深夜の時間帯を有効に活用して、網羅的に、かつ、分かりやすく書いていきます。
全112個の図表を作成し、これらを活用しながらの原稿執筆は、決して楽ではありませんでしたが、手前味噌ながら素晴らしい原稿が書き上がりました!
ゲラの校正
無事に書き終えた原稿を出版社に渡したところで、著者としての仕事は、一段落します。
その後、1ヶ月半ほどで出版社からゲラ(注2)が届きました。
ここからが、第2ステージで、このゲラを隅々までチェックして、訂正すべき箇所に赤ペンで朱書きしていきます。
(注2)印刷物を制作する際、途中の工程で内容をチェックするために使う紙面見本。いわゆる「試し刷り」のこと。
流れとしては、次のようなイメージです。
1.原稿の状態
この原稿は、Microsoft OfficeのWordで作成したものです。
2.最初のゲラの状態
出版社(または印刷所)でゲラ組みした状態です。
先ほどのWordデータと違って、実際の「本」と同じレイアウトになっています。
3.朱書きした状態
出版社から届いたゲラ(初校用)をチェックして、修正依頼箇所に朱書きをした状態です。
これを再び出版社に戻して、修正してもらいます。
4.直しが入った後の状態
朱書きした箇所が修正されて、再び手元にゲラ(再校用)が届きます。
朱書きした部分が正しく直っているかを再びチェックし、OKであれば校了となります。
めっちゃ“ええ本”がでけました!
皆様は「奥付(おくづけ)」という言葉をご存知でしょうか?
「奥付」というのは、主に本の巻末に設けられている書誌事項(本のタイトル、著者、発行者、発行所、発行年月、版数、価格など)が書かれている部分をいいます。
本書では、この奥付に「著者略歴」として、私酒井の簡単なプロフィールを載せています。
税理士。
自動車業界特化型税理士事務所 OFFICE M.N GARAGE代表。
昭和54年大阪府生まれ。
奈良県生駒市出身。
そうなのです!
著者である私酒井は、大阪生まれの奈良育ち!いわゆる関西人なのです。
ということで、ここは関西弁で言わせて下さい。
『めっちゃ“ええ本”がでけました!』
最後に
本書が中古車販売業に携わる皆様にとって、少しでも有用な存在とり、中古車販売業におけるバックヤード業務改善に少しでもお力添えできますことを、筆者として心から願っております。
税理士 酒井 将人