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サクっと読みたい方は、ぜひ下記リンクから「総集編」をご覧ください。
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昨年の11月にリア足回り&ブレーキ回りの作業を終えて以来、冬眠に入ってしまっていたDT50ですが、少し暖かくなって参りましたので、フロント回りの作業に着手しました。
今回の修理ターゲットは、「ステムベアリング」です。
ステムベアリングに異常がある際の症状としては、ハンドルを切ったときの引っ掛かりやブレーキング時のカツンという衝撃などが挙げられますが、我らがDT50はと申しますと…
それ以前の問題でした!
(詳しくは、この後に登場する画像をご覧下さい。)
このステムベアリングの交換(打ち替え)という作業は、交換する部品はボールベアリングとベアリングレース(ボールレース)だけなので、部品数も少なく、部品代としても5,000円前後です。
しかし、その作業はと申しますと、外装を外して、フロント回りをバラす必要があり、さらにベアリングレースを打ち替える際には正確性が求められたり、ステムナットを絶妙な力加減で締め付ける必要があったりと、技術と経験が必要となります。
もちろん、作業は中村さんにお任せしました♪
では早速、作業工程をご紹介して参りましょう。
まずは、フロント回りをバラす必要があるので、車体をジャッキアップします。
次にガソリンタンクなどの外装を外していきます。
う~ん、こうして見ますと、フルサイズとはいえ、やっぱり50ccだなぁ…って感じがしますね。
と、そんな物思いにふけっている暇もなく、フロント回りがバラされていきます。
アンダーブラケット(三又)まで外れたところで、元のベアリングの状態を見てみましょう。
写真左がトップ側で写真右がアンダー側ですが、どちらもグリスが錆びを拾っていて、きちんと機能していない状態でした…。
ここからは、古いベアリングレース(ボールレース)を打ち抜いて、ステム回りをキレイにクリーニングした後、新しいベアリングレースに打ち替える訳ですが、ここで中村さんが普段使われている工具を見せて頂きました。
これは「ベアリングレースプーラー」と呼ばれる特殊工具で、写真左のように先端のフックで古いベアリングレースを掴んで、これにスライディングハンマーをセット(写真右)して少しずつベアリングレースを叩き出していく仕組みです。
一方、新たなベアリングレースに打ち替える際には、「ベアリングレースインストーラー」と呼ばれる工具を使ってベアリングレースを正確かつ慎重に嵌め込んでいきます。
なお、「ベアリングレースプーラー」「ベアリングレースインストーラー」は製品や用途によって呼び方は様々あるようです。
写真左:ベアリングレースインストーラー(圧入用)
写真右:ベアリングレースインストーラー(打ち込み用)
さて、少し話しが逸れてしまいましたが、作業工程の続きは後編にて。