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サクっと読みたい方は、ぜひ下記リンクから「総集編」をご覧ください。
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クルマやバイクには、その車種毎に泣き所(ウイークポイント)というものが必ず存在し、それは、いかにメーカーが発売前に走行テストや耐久テストを行ったとしても、やはり実際に一般ユーザーが公道を走行し、年月と距離を重ねる度に明らかになっていく類のものだと私は考えております。
そして、このヤマハDT50というバイクにも例外無くいくつかの泣き所がございます。
実は、今回補修したマフラー(エキゾーストパイプ・チャンバー)もその一つで、このDT50というバイクは、高性能かつ高精度であるが故に、振動の逃げ場がなくマフラーに負担がかかり亀裂が入ってしまうケースが多いのです。
特に、対策が施される前の初期型で見られることの多いこの症状ですが、比較的年式の新しい我らがDT50でも起きてしまっている様です。
ご覧のように、簡易的にマフラー耐熱テープで補修した上から耐熱塗料で黒く塗られていますが、明らかに排気漏れしている状況です。
(写真撮影時は、オーバーフローしてしまっていたので、ガソリンが漏れ出しています…。)
この症状への対応について、中村モーターサイクル商会さんに預ける前までは、振動によるちょっとした亀裂だと思っており、マフラーパテを使って再補修を行う程度に考えていたのですが、詳しくマフラーの状態をチェックして頂いたところ、予想以上に重症であることが判明しました。
ご覧の様に、四角く囲った部分の鉄が酸化・腐食してしまっており、生きている部分の鉄と溶接で張り合わせないと、またすぐに崩れてしまう状態にあります。
そこで早速、中村さんご紹介のもと、普段から中村さんとお付き合いのある製作所さんにマフラーの溶接をお願いしました。
そして溶接から戻ってきたマフラーがコチラ!
バッチリと直って帰ってきたうえに、かなりしっかり溶接されており、その強度と耐久性はきっと純正以上ですね。
横から見ても、しっかりと溶接されていることが分かります。
ちなみに、溶接によるマフラー補修は、穴・亀裂の部位や状態によって、鉄のパッチを上から当てて溶接するケースと酸化・腐食した部分を切り取り、生きた鉄と張り替えるケースがあるそうですが、今回は後者の補修方法となりました。
こういった対処方法の選択は、やはり「経験」と「実績」がものを言う世界ですかね。
次回は、フューエルタンクの錆取り&コーティングについて更新させて頂く予定です。
お楽しみに。