前回からの続きです。
ホンダの2stスクーターであるライブディオはマイナーチェンジを境に前期・中期・後期に分かれる訳ですが、中期から後期へのマイナーチェンジでは排ガス規制によって全く別のバイクになったと言っても過言ではないので、非常に分かりやすいと思います。
しかし、前期から中期へのマイナーチェンジのタイミングでは、前回ご紹介したホンダ公式ニュースリリースでは
☑コンビブレーキの採用
☑燃料タンク容量の拡大
☑ヘッドライトのハロゲン化
しか紹介されていないため、わざわざ前期と中期に分けるほどでは無い気がします。
しかし、実はこのタイミングでエンジン内部にもマイナーチェンジが行われていたようなのです。
私自身も高校生の頃に乗っていたいわゆる前期型のライブディオは、クランクウエイトの幅が32.7mmで、ベアリング径が56mmでした。
しかし、このクランクシャフトベアリングの強度がいまいちで、全国各地でベアリングがぶっ壊れたため、このマイナーチェンジのタイミングでクランクウエイトの幅が34mmに、ベアリング径が52mmに変更されたのだとか。
(ベアリングの故障事例や件数を調べた訳ではないので、マイナーチェンジの理由はあくまでも噂レベルです。)
パーツリストを確認してみても、
前期のベアリング
<純正品番>
・91005-GBL-003
・91005-GBL-013 など
<寸法>
・外径:56mm
・内径:20mm
・幅:12mm
中期のベアリング
<純正品番>
・91005-GBL-871
・91005-GBL-872
・91005-GBL-873 など
<寸法>
・外径:52mm
・内径:20mm
・幅:12mm
となっています。
ベアリングメーカーの適合車種のライブディオのところを見ても、外径52mmのベアリングは
「SK50MV(96年式以降~最終まで)」と表記されているので、やはり96年末(97年モデルから)のマイナーチェンジのタイミングでクランクシャフト回りの改善が行われたことは間違いないようです。
ちなみに、この「SK50MV」というのはホンダの機種コードで、無印ディオの型式が「AF34」ではなく「ZXやSRと同じAF35」となった「車体番号AF35-1500001~」のモデルに付けられたのが、この「SK50MV」です。
(原動機型式は、無印・ZX・SRなどを問わずライブディオの全年式が「AF34E」でした。)
そんなこんなで、公式ニュースリリースやパーツリスト(パーツカタログ)などの情報をもとに改めて前期・中期・後期の車体番号(フレーム番号)とエンジン番号を整理してみました。
ライブディオ前期(排ガス規制前)
無印ライブディオ
車体番号:
AF34-1000001~1564424
エンジン番号:
AF34E-1000001~1371999
ライブディオ SR
車体番号:
AF35-1000001~1459615
エンジン番号:
AF34E-1000001~1371627
ライブディオ ZX
車体番号:
AF35-100001~1459965
エンジン番号:
AF34E-3000001~3353641
ライブディオ中期(排ガス規制前)
無印ライブディオ
車体番号:
AF35-1500001~
AF35-1700001~
エンジン番号:
AF34E-1500001~
ライブディオ ZX
車体番号:
AF35-1500001~
AF35-1700001~
エンジン番号:
AF34E-3400001~
ライブディオ後期(排ガス規制対応)
ライブディオ J
車体番号:
AF34-3000001~
エンジン番号:
AF34E-1700001~
ライブディオ S
車体番号:
AF34-3400001~
AF34-4500001~
AF34-3500001~
エンジン番号:
AF34E-2200001~
ライブディオ ZX
車体番号:
AF35-2000001~
AF35-2300001~
AF35-2400001~
エンジン番号:
AF34E-3600001~
ライブディオのオススメの年式は?
発売から丸30年が経過したライブディオ。
当時16歳だった私が前期の無印ライブディオ購入したのが1995年。
そして2024年の今購入するのであれば、やはり中期モデルがおすすめです。
とはいえ、現存するライブディオはエンジンの乗せ換えが行われている個体も多いと思いますので、なかなか探し辛いとは思いますが…
とまぁ色々と書いてきましたが、素人の情報整理なのでご参考程度に。