今から約7年半前の2014年11月に行っていた「ヤマハDT50レストア大作戦」いう企画の総集編を1つの記事にまとめてみました。
埼玉のバイクショップからトラックで引き上げてきて、
そのまま都内のバイクショップへ入院。
そして1年半後の2016年6月に退院。
これは、そんなDT50の治療の記録です。
キャブレター交換
とにかくキャブレターのオーバーフローが酷く、まずは簡単にキャブレターのオーバーホールを行ったのですが症状が治らなかったので、キャブレターを新品交換しました。
個人的にはフロートバルブの交換だけも良かった気もしますが、キャブレター本体の経年劣化も加味した専門家判断に任せた形です。
写真:交換前のキャブレター
写真:交換後の新品キャブレター
高回転域での突然失火症状の改善
次に、高回転域で突然失火する症状の改善に取り掛かりました。
主な症状としては…
・7,000回転を超えた辺りで突然エンジンが吹けなくなる
・テスターにて、エンジンが吹けなくなる原因は、失火であることが確認されている
・症状の発生は、走行時ではなく、停車状態(ギア_ニュートラル)で確認している
・症状の発生は不定期である(普通に吹け上がるときもある)
・7,000回転を超えた辺りで失火した後は、6,000回転付近でまた復活して吹け上がる
といった具合で、まずは最も失火要因となる可能性が高いCDI(電子制御式点火装置)
を純正新品で交換をしました。
しかし症状は改善されず、次はイグニッションコイル&プラグキャップを交換してみることにしました。
写真:取り外した旧イグニッションコイル&プラグキャップ
写真:交換後のイグニッションコイル
写真:交換後のプラグキャップ
ここはあまり期待していませんでしたが、予想通り症状は改善されず。
さらにパルシングコイルも交換しましたが…
何ひとつ変わらず…。
結局原因が分からなかったのですが、「リミッターの誤作動」であることは間違い無さそうだったので、レーシングCDIで強制的にリミッターをカットして、この件は終了にしました。
マフラー補修・タンク錆取りコーティング
入手当時、簡易的にマフラー耐熱テープで補修した上から耐熱塗料で黒く塗られていたチャンバー(マフラー)ですが、オーバーフローしたガソリン代が噴き出るほど穴が空いていました。
ここはその道のプロに任せるべく鉄工所に外注して溶接して頂きました。
それから錆まくっていたタンクも、
タンクの錆び取りコーティングで有名な専門病院に外注して、ご覧の通りキレイになりました。
足回り&ブレーキ回り
続いて足回りとブレーキ回りの作業です。
スポーク、バブ、ハブベアリング、ブレーキシューなどを交換し、バッチリ振れ取りを行いました。
ステムベアリング交換
ステムベアリングも酷い状態だったので、
清掃&グリスアップして組み直しました。
ドライブチェーン&前後タイヤ交換
何だかんだでゴールが見えてきたので、そろそろ仕上げです。
スプロケ回りを清掃しつつ、
錆サビのチェーンを…
新品に交換して、
前後タイヤはDUNLOPのK350(F:2.50-19 /R:3.00-17)というトレイルタイヤをチョイスしてチューブとリムバンドとあわせて交換しました。
足回りはこれで完了です。
バッテリー・エアフィルター交換
いよいよ最後の仕上げです。
砂埃に埋もれていたバッテリーを…
新品交換&充電して、
ボロボロだったエアフィルターを…
新品交換して、
2ストオイルを補充したら、
完成です!