今回はグラトラ君のプリロード調整を行って、体重●●キロの相方が街乗りするのにベストな状態を探っていきたいと思います。
プリロード調整(イニシャル調整)とは?
プリロード調整(イニシャル調整)とは、スプリングへの初期荷重(事前に縮めておく量)の変更によってサスペンションのストローク量を調整することをいいます。
<プリロードを強くする(事前に縮めておく量を増やす)>
・沈み込みが少なくなくなる
→足つきが悪くなる。
→乗り心地が硬く感じる(スプリングが硬くなる訳ではない)
・体重が重めなライダー向き。
<プリロードを弱くする(事前に縮めておく量を減らす)>
・沈み込みが多くなる
→足つきが良くなる。
→乗り心地が柔らかく感じる(スプリングが柔らかくなる訳ではない)
・体重が軽めなライダー向き。
一般的なバイクのサスペンションは、平均的な体型(体重50~70kgくらい?)のライダーを想定して設定されているため、体重の軽い小柄な方や、体重が重い大柄な方などは自身に合ったプリロードに調整する必要があります。
基本的に街乗りメインの場合には、メーカー出荷時の状態からイジる必要は無いと思いますが、
・普段から重い荷物を積む機会が多い
・通勤、通学ルートの路面状況が悪い
・乗り心地が悪い
・接地感が無い
・曲がり辛く感じる
などなど、少しでも気になることがある方は、プリロード調整を試してみると良いと思います。
下手にイジってしまったら、変になるかも…
と不安に思う方もいるかと思いますが、変になったら元に戻せば良いだけですし、純正サスの調整範囲内であれば、ヤバイくらい極端に特性が変わることはないはずです。(あくまでも素人の個人的な意見です。)
また、本来は「ライダーが乗車した状態の沈み込み量がフルストロークの3分の1程度になる」ように調整すべきとのことですが、下記2つのことさえ守れば、あとはライダーの好みというか感覚で良い気がします。(あくまでも素人の個人的な意見です。)
・底付きするほど弱くしない
・走っていて怖いと感じるほど強くしない
グラストラッカーのプリロード調整
ではでは、グラトラ君のプリロード調整をやっていきます。
グラストラッカーの純正サスは、サス下部側のカム式5段階調整になっていて、前のオーナー様はプリロードをイジっていないと思いますので、現在の3段目がメーカー出荷時の状態ということになります。
で、調整方法はと申しますと、グラストラッカーの純正サスの場合はフックレンチなどは一切必要なくて、
ここの穴に適当な棒を突っ込んで回すだけです。
時計まわりに回すと、プリロードが強くなって、反時計まわりに回すとプリロードが弱くなる仕組みです。
例えばプリロードが最弱になる1段目に合わせると…
スプリングは、こんな感じ。
プリロードが最強になる5段目に合わせると…
スプリングは、こんな感じ。
こうして見ると、1段目と5段目でスプリングの縮み量が違うことが分かります。
スマホのカメラを固定して、実際に跨った状態の写真を撮ってみると、
1段目に合わせた場合は、こんな感じ。
5段目に合わせた場合は、こんな感じ。
2つの画像の背景を除去して重ねて比較すると…
特に、リアタイヤとリアフェンダーの隙間の違いを見て頂くと良く分かると思います。
で、相方とも色々と相談した結果はと申しますと…
最終的には元の3段目に落ち着きましたとさ(笑)