補助科目が有効な経営指標になるって…
会計ソフトを活用しよう
中古車販売店の経理業務においては、会計ソフトを使用されている方がほとんどだと思いますが、この会計ソフトは、その使い方次第で様々な情報を提供してくれます。そんな会計ソフトの活用法の1つが、補助科目の有効活用です。
補助科目とは
補助科目とは、特定の勘定科目の内訳となる科目をいいます。その運用方法としては、貸借対照表科目は「取引先」ごとに、損益計算書科目は「取引項目」ごとに補助科目をそれぞれ設定するというのが一般的です。具体的には、買掛金であれば〝○×部品〟〝△□タイヤ〟といった補助科目を、水道光熱費であれば、〝ガス代〟〝電気代〟といった補助科目を設定します。
残高管理のため
貸借対照表科目を取引先ごとに補助科目設定する主な理由は、残高管理のためです。普通預金であれば取引銀行ごとに、買掛金であれば仕入先・外注先ごとに、その時点で残高がいくら残っているかを会計ソフトが集計した補助残高一覧表でタイムリーに把握することができます。
細目把握のため
損益計算書科目を取引項目ごとに補助科目設定する主な理由は、細目把握のためです。1つの勘定科目について、より細目を把握したいときに用いる活用法ですが、中古車販売店においては有効な経営指標とはならない場合もあります。
オススメ活用法
損益計算書科目では「取引項目」ごとに補助科目を設定することが一般的であることは前述のとおりですが、例えば外注費などの勘定科目に関しては、あえて「取引先」ごとに補助科目を設定する方法がオススメです。こうすることにより、年間でどの外注先にいくらの業務を依頼したのかが一目瞭然となりますので、外注業務の割り振りを検討する際や、外注先との金額交渉を行う際の経営指標として役立てることができるのです。
以上、ぜひ皆様も補助科目を有効に使って、生きた経営指標が把握できるよう補助科目の設定・見直しに取り組んでみて下さい。
コラム説明
この記事は、自動車流通新聞(グーネット自動車流通)さんで連載しているコラムの内容を転載したものです。
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