このページは、自動車業界に特化した税理士が、これから独立開業して中古車販売店を起業する方の為だけに作りました。
私たちは、開業や法人設立のサポートのみならず、その後の経営サポートや会計・税務面でのサポートを行っておりますので、これから中古車販売店を開業する予定の方は、ぜひ私たちOFFICE M.N GARAGEにご相談下さい。
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事前準備が大切です(相談無料です。)
中古車販売店を起業すること自体は、とても簡単なことです。しかし、成功するか否かは別の話。事業計画、資金計画、そして個人経営か法人経営かなど、事前に決めるべき内容の判断を誤ると、その事業は失敗に終わります。
ここでは、開業手続きや、個人経営と法人経営のメリットについて簡単にご紹介しますが、必ず開業する前に税理士に相談して下さい。
もちろん、私たちの事務所でも無料で相談をお受けしておりますし、既に開業している方でも、無料で経営診断を行いますので、気軽にご相談下さい。
開業に必要となる手続き
世の中には様々な業種がありますが、どんな業種であれ開業する際には、必ず手続きが必要となります。ここでは、新たに中古車販売店を開業する際に必要となる手続きについて、その概要をご紹介します。
古物商許可申請
中古車販売店を開業するには、まず古物商の営業許可を得ることが必要です。古物商許可は、13品目の中から取り扱う品目を選択して申請、取得する制度となっていますので、中古車販売店を開業する場合には、このうち「自動車商」を選択します。申請先は営業所を管轄する警察署となります。
許可を受けるためには、様々な要件を満たし、必要書類を揃える必要があり、また、中古自動車は取引金額も大きく、犯罪が多発する品目でもありますので、他の品目より申請者の状況等を厳しく審査される傾向にあります。
一つひとつの手続きは決して難しいものではありませんので、ご自身で手続きすることも十分に可能ですが、時間が取れない方や手続きに自信がない方は、私たちにご相談下さい。
自動車リサイクル法引取業登録
中古車販売店を営業していると、再販が可能な下取り車だけでなく、廃車となる自動車を引き取ることもあります。
自動車リサイクル法では、使用済自動車を引き取る「引取業」を行う場合には、営業所を管轄する都道県知事または保健所設置市長の登録を受けることが必要となりますので、各都道府県または保健所設置市の自動車リサイクル担当窓口で登録手続きを行って下さい。
もちろん、引取りをお断りすることもできますが、折角の販売機会を失ってしまう可能性もありますので、この引取業登録を行うことをお勧めします。
自動車リサイクルシステムへの事業者登録
使用済自動車を引き取る場合は、パソコン等を用いた預託確認及び電子マニフェストによる引取・引渡報告を行うことが必要となるため、前述の都道府県等への登録とは別に、自動車リサイクルシステムへの事業者登録を行う必要があります。
オートオークションへの入会
オートオークションとは中古車事業者が参加して取引する中古車の卸売市場で、軽自動車から輸入車まで様々な車が流通していますので、仕入れの効率や在庫車両早期売却のことを考慮しますと、最低でも1つは主要なオークション会場に入会しておくことが重要となります。
また、オートオークションには、会場に車を集めて行う現車オークションやインターネットや衛星等を利用したオークションなど様々な形態での参加が可能です。
なお、オークション会場によって、「古物商許可証を受けてから1年以上を経過していること」や「常設の展示場と事務所を有していること」など、様々な入会条件が設けられていますので、事前に確認しておく必要があります。
自賠責保険の代理店登録
中古車販売店では、中古新規で販売車両を登録する際や、継続車検を受ける際など、自賠責保険への加入手続きが頻繁に登場します。
もちろん、自店で取り扱う義務はありませんが、お客様からの信用を得ることや手続きの手数を考慮すると、自店で代理店登録をされることをお勧めします。
なお、自賠責保険の代理店登録を行うためには、所定の試験を受け、損害保険会社と代理店委託契約を締結する必要がありますが、新規に代理店契約を締結するには、保険会社ごとに定められた要件を満たす必要があります。
オートローンの代理店登録
取り扱う車種や価格帯にもよりますが、オートローンを活用して中古車を購入する一般ユーザーは数多く存在します。
自店でオートローンを扱えない販売店では、お客様ご自身に、銀行などでローンを組んで頂く必要があり、審査や手続きに時間がかかるだけでなく、成約率の低下にも繋がります。
商談中にその場で審査結果を出し、スムーズに契約を成立させることができるなど、オートローンの取り扱い代理店になることはメリットが大きいので、ぜひご検討下さい。
税務届出手続き(無料で届出書を作成します。)
無事に中古車販売店を開業できた後には、税務署等へ所定の届け出を行う必要があります。
また、届出書を提出することにより、税務上の優遇を受けることができる制度もありますので、開業後の届出手続きは忘れずに行うようにしましょう。
ここでは、個人経営の場合と法人経営の場合に分けて、提出すべき届出書類をご紹介しますが、私たちの事務所では、税務顧問契約の有無に関わらず、これらの届出書の作成をすべて無料で行っておりますので、遠慮なくお申し付け下さい。
個人で中古車販売店を開業した場合
個人事業として中古車販売店を開業した際に必ず提出しなければならない届出書類と出しておいた方が得をする届出書類についてご紹介します。
なお、個人事業の場合には、法人における登記簿謄本(登記事項証明書)のような事業を行っていることを証明する公的な書類が存在しませんので、銀行口座を開設する際にも、税務署で受理された届出書の提示が必要になります。
1.個人事業の開業届出書
2.所得税の青色申告承認申請書
3.青色事業専従者給与に関する届出書
4.所得税・消費税の納税地の変更に関する届出書
5.源泉所得税の納期の特例の承認に関する申請書
6.事業開始届出書(事業税)
法人で中古車販売店を開業した場合
法人として中古車販売店を開業した場合においても、基本的には個人事業の場合と同様ですが、法人の場合には定款の写しや登記簿謄本(登記事項証明書)を添付する必要があります。
1.法人設立届出書
2.青色申告の承認申請書
3.給与支払事務所等の開設届出書
4.源泉所得税の納期の特例の承認に関する申請書
5.法人設立届出書(地方税)
個人経営と法人経営のメリット・デメリット
中古車販売業に限らず、事業を開始する際というのは、まずその形態を決めることから始めます。手軽に個人事業主としてスタートするか、法人を設立するか、それぞれのメリットとデメリットを十分に把握したうえで、自分に合った設立形態を選択しましょう。また、当初は個人事業主として事業をスタートして、規模や業績の拡大に応じて法人経営に切り替える法人化(法人成り)という方法も選択肢に挙げておくと良いでしょう。
個人経営のメリットとデメリット
個人経営として中古車販売業を行うことのメリットは、手軽に事業を開始することができるという点です。最低限の手続きは必要となりますが、「事業を始めたい」と思い立ったら直ぐに開業することができ、事業を行っている期間中における確定申告などの事務負担も少なく、廃業する際にも大した手続きなく事業を辞めることができるという手軽さこそが、個人経営の最大のメリットなのです。
では、個人経営のデメリットは何なのか。それは、この後ご紹介する「法人経営のメリット」を享受することができない点です。当たり前のことかもしれませんが、個人経営と法人経営は表裏一体の関係にありますので、一方のメリットが、もう一方のデメリットであり、一方のデメリットが、もう一方のメリットになるという関係性なのです。
法人経営のメリット(経営面)
法人経営の最大のメリットは、相手に与える印象が良いこと、言い換えれば、法人経営であるというだけで、個人経営より信頼度が高いということです。これは何もお客様に与える印象が良いということだけでなく、金融機関から事業資金の融資を受ける際にも、スタッフを採用するために求人を出した際にも、そのメリットを享受することができます。
法人経営のメリット(税金面)
税理士という仕事をしていますと、この「法人経営のメリット」についてよく質問を受けます。そして、その大半は「税金が安くなりますか」といった税務上のメリットに関するご質問です。しかし、一言で税金といっても、法人税、消費税のみならず、給料を支払えば所得税が関わってきますし、法人の事業活動には複数の税金が関連します。また、経営者の家族構成や所得状況はどうなっているのかなど、様々な要素によって異なってきますので、一言でどちらが得とは言い切れません。ここでは一般に、業績が良くなれば良くなるほど、事業規模が大きくなれば大きくなるほど、税務上は法人経営の方が有利になる「可能性が高い」ということだけ申し上げておきます。
法人経営のデメリット
法人経営のデメリットは、「色々と面倒で負担が大きい」という点です。ここでいう「負担」とは、事務負担と金銭的な経費負担の両方の意味で使用していて、設立時や廃業時はもちろんのこと、社会保険への加入義務や会計処理・申告処理、そして会社組織に関する手続きなど、個人経営と比較すると、とにかく処理や手続きに関する事務負担と経費負担が大きいと考えておいた方が良いでしょう。
個人経営と法人経営はどちらが良いか
では、結果的にどちらが良いのか。それは前述のメリットとデメリットのほか、自店の現状や、今後の経営目的とする将来的な事業規模などによって異なりますので、個別に、かつ慎重に検討する必要があります。
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