今回は、会計でも税務でもない、私見を少々書かせて頂きますので、タイトルにご興味がある方だけどうぞ。
中古車販売店と経営目標
中古車販売店において、経営目標を設定することは、とても重要なことだと思います。
目標設定に関する詳しい解説などは割愛させて頂きますが、経営目標は、中長期目標から順に、そして、数値面・人事面・環境面など様々な側面から設定し、定期的かつ臨機応変にメンテナンス(見直し)を行うことを忘れないようにしましょう。
経営目標とノルマ
経営目標と聞くと、真っ先に「ノルマ」という言葉をイメージする方が多いと思いますが、経営目標とノルマはイコールではありません。
ノルマは、ロシア語で「目標を達成するために割り当てられる労働基準量」を意味する言葉!
経営目標は、目指すべき基準点!
つまり、ノルマは経営目標に到達すべく「課された労働量」という訳です。
少し理屈っぽくなってしまったので、分かり易い例を挙げて考えてみましょう。
例えば、営業マンが1名だけのとある中古車販売店が、中長期の経営目標を「年間売上台数120台」に設定したとします。
ここでは季節毎の売上台数のバラつきは考慮外としますと、短期の経営目標は「月間売上台数10台」ということになりますね。
*年間120台 ÷ 12ヶ月 = 月間10台
そして、この店舗の来客成約率が20%だとすると、1ヵ月間で50人の来客が必要となる訳です。
*10台 ÷ 0.2(20%) = 50人
ここまでは、とてもシンプルですよね。
では、この営業マンに課されたノルマとは「月に10台の中古車を売ること」でしょうか?
いいえ、違います。
この営業マンに課されたノルマとは、50人の来客を達成するために行うべき営業活動の労働量を指します。
具体的には、問い合わせ客や既存客への電話やEメールでの営業、知人への紹介依頼、ポスティングなどですね。
クルマを売る営業マン、クルマを売らせる経営者
経営者が勘違いして設定したノルマに萎縮した営業マンは、セールスを伸ばせません。
月に○○台売れ!と営業マンに勘違いのノルマを課すのではなく、お店としての売上目標を達成するためにスタッフ一人ひとりが行うべきことを考えて伝えること。
そして、お店の売上目標の達成をスタッフ一丸となって目指すことができる環境を整えること。
それが経営者のお仕事であり、「経営する」ということなのだと思います。
以上、繰り返しとなりますが、個人的な見解ですので、ご参考まで。