今回ご登場頂きますのは、大道芸人のマジカルTOM(まじかるとむ)さんです。
年輩の方からお子様まで、誰もが楽しめる大道芸!見ている側は楽しいですが、演じている側には大変な苦労があるのだと思います。そこで今回は、意外と知られていない「大道芸」の世界について、様々な角度からマジカルTOMさんにお話をお伺いしたいと思います。
もちろん、インタビューの後半では、マジカルTOMさんの愛車をご紹介して頂き、愛車との関係についてのお話もお伺いします。
大道芸人さんならではの愛車が登場しますので、こちらもお楽しみに!
マジカルTOM × 大道芸人
酒井:「TOMさん、この度はインタビューに応じていただき有難うございます。私自身、昔から『大道芸』が大好きで、街中などでパフォーマンスを見かけると、ついつい立ち止まって見てしまうのですよ。TOMさんにお声掛けしたのも、家族で東京タワーを訪れた際に、偶然、TOMさんのパフォーマンスをお見かけしたのがきっかけでした。」
TOMさん:「こちらこそ、お声掛け頂き有難うございます。そして、僕のパフォーマンスをご覧いただいたようで、有難うございました。楽しんで頂けましたか?」
酒井:「ええ!とても楽しかったです!観客を巻き込んで繰り広げられるTOMさんのトークは本当に痛快で、家族そろって楽しませて頂きました。」
TOMさん:「楽しかったのは、トークだけですか…?」
酒井:「あっ、いえいえ。もちろん、TOMさんのパフォーマンスは最高に素晴らしかったです!ただ、私が今まで見てきた大道芸人さんのパフォーマンスは、どちらかと言うと『芸』ばかりが際立っていることが多く、TOMさんのパフォーマンスのように、『芸』と『痛快トーク』の相乗効果で会場全体がドンドン盛り上がっていく感じは、初めてでした。」
TOMさん:「そうでしたか。楽しんで頂けたようで何よりです。そう言って頂けると、僕も暑い中でパフォーマンスを行った甲斐があります。」
酒井:「私はTOMさんのパフォーマンスを間近で拝見しましたので、TOMさんの魅力について肌で感じることができましたが、まだTOMさんのことをご存じでない方もたくさんいらっしゃると思います。ここでTOMさんの素晴らしい経歴などについて、私の方から簡単にご紹介させて頂いても宜しいでしょうか?」
TOMさん:「ぜひお願いします!僕の仕事は、イベント会場などでのパフォーマンス活動がメインとなりますので、メディアに露出する機会は殆どありませんから、自分のことを多くの方にご紹介頂けることは、とても嬉しく思います。」
酒井:「では早速。TOMさんは、1997年に大道芸人としての活動を始められたとのことで、20年近くもの間、大道芸界の第一線でご活躍されています。そして特筆すべきは、何と言っても『世界公認バルーンアーティスト』の資格をお持ちで、『バルーンの世界大会で優勝』されたこともあるというワールドクラスのバルーン技術と、観客全体を巻き込んで繰り広げられる魅力的なステージパフォーマンス!そして、そんな素晴らしい経歴があることを感じさせない、親しみやすいキャラクターです。」
写真:お子様支持率ナンバーワンのマジカルTOMさん
TOMさん:「ご紹介ありがとうございます。最後の言い回しには若干『棘(とげ)』があった気もしますが、皆様に気楽な気持ちでパフォーマンスを見て頂くように心掛けておりますので、褒め言葉として受け止めておきます(笑)」
酒井:「ところでTOMさん、私が東京タワーでTOMさんのパフォーマンスを拝見した際には、バルーンとディアボロ(中国コマ)を使ったパフォーマンスをされていましたが、TOMさんのステージのメインは、やはりこの2種類ということになるのでしょうか?」
写真:ディアボロのパフォーマンス中のマジカルTOMさん
TOMさん:「いえいえ、決してその2種類がメインという訳ではありませんよ。東京タワーでのステージは、お子様やご家族連れの方が多いので、誰もが楽しめるバルーンとディアボロをメインにしたステージ構成にさせて頂いたのです。基本的には、ご依頼頂いた方のご要望にお応えしてステージ構成を考えますので、ジャグリング、マジックそしてグリーティングなども行います。」
酒井:「グ、グリーティング…?」
TOMさん:「あぁ、あまり馴染みの無い言葉でしたね。『グリーティング』というのは、直訳すると『挨拶』という意味になりますが、私たち大道芸人が、イベント会場などをぐるぐると回り歩いて来場者と触れ合う形で行うパフォーマンスのことです。少しビジネスっぽいお話になってしまいますが、グリーティングは、ステージ上で行うパフォーマンスよりも来場者の滞在時間を長くする効果がありますので、イベントの種類や目的によっては、とても有効となります。」
酒井:「なるほどなるほど。確かに、住宅展示場やカーディーラーさんのイベントなどでは、来場者にバルーンを配ったりする形で回遊パフォーマンスを行っている大道芸人さんをお見かけすることがありますね。子供たちも、近くで大道芸人さんと触れ合うことができるので、きっと楽しいでしょうね。」
TOMさん:「ええ、大道芸人の仕事というのは本当に様々で、イベントの内容や来場者の年齢層などによって、どんなパフォーマンスやステージ時間が最適かなどについても、私の方から提案させて頂いております。ですから、『どんな時に大道芸人を呼べば良いか』『こんな時に大道芸人を呼んでも大丈夫か』といった疑問を持たれている方でも、まずは気軽にご相談頂ければと思います。」
酒井:「なるほど。芸の種類だけでなく、その活用方法も様々という訳ですね。個人的には、もう少しビジネスのお話を掘り下げてお聞きしたいところですが、子供たちの夢を壊してしまってはいけませんので、この辺で辞めておきましょうか?」
TOMさん:「そうですね。大人の事情はこの辺にしておきましょう(笑)」
酒井:「さてここからは、大道芸人さんご本人にしか聞けないお話をお聞きしていきたいと思います。まず初めに、大道芸人をしていて大変なことや苦労されることがあればお聞かせ頂きたいと思います。」
TOMさん:「特にありません。」
酒井:「えっ、そうなのですか!てっきり色々なご苦労があるのだと思っていました。」
TOMさん:「 確かに他人から見たら『大変そうだなぁ…』と思われることはあると思いますが、本人としては好きな事を一生懸命にやっているだけなので、楽しんでやっていますよ。」
酒井:「なんと素晴らしい!まさに大道芸人の枠を超えたプロフェッショナルの鏡ですね。」
TOMさん:「いえいえ、そんな大それたことではありませんよ。小さなお子さんが、大好きなテレビゲームの技やアニメキャラクターの名前を覚えるのと同じで、僕にとっての大道芸は、全てが大好きだから、大変な事はもちろんありますが、それを苦労と感じた事は無いということです。」
酒井:「聞けば聞くほどに、TOMさんの好感度が上昇しすぎてしまいそうなので質問を変えます(笑)逆に、大道芸人をしていて良かったなぁ…と思う瞬間は、どんなときですか?」
TOMさん:「そうですねぇ…『良かったと思う瞬間』というより『遣り甲斐(やりがい)』という意味合いになるのかもしれませんが、この大道芸人という仕事は、『良い仕事』をすれば、直ぐに目の前にいるお客様から、その笑顔や投げ銭と言う形で評価してもらうことが出来ますし、またそれが次回以降の仕事へと繋がっていくのです。もちろん逆もまた然りですが、自分のした仕事がダイレクトに自分に跳ね返ってくるということは、この仕事の魅力だと思います。」
酒井:「なるほど。良くも悪くも、いわゆる『サラリーマン』と呼ばれる方との最大の違いですよね。」
TOMさん:「ええ。実は僕も、サラリーマンとして工場勤務をしていた経験があるのですが、その時は、いくら効率よく沢山の仕事を丁寧にこなしても上司からは評価されず、もちろん給料面でも、仕事の頑張りが繁栄されることはありませんでした。そんなサラリーマン時代と比べれば、いまの立場というのは、全くの別世界で、毎日がとても充実しています。」
酒井:「でも見方を変えれば、全てが自己責任ということにもなりますよね?」
TOMさん:「酒井さんのおっしゃるとおりです。トラブルがあれば一瞬で身を滅ぼし兼ねないですし、会社のような保障制度がある訳もなく、事故に遭ったり、怪我や病気をしてしまうと、いきなり収入がゼロになってしまうので、とてもハイリスクな職業だと言う事は常々感じております。」
酒井:「確かにそうですね。TOMさんは、大道芸人という職業の魅力をご存じで、そしてそのリスクも認識していらっしゃる訳ですが、もし今、とても好条件で安定したサラリーマンとしての道も選べることになったとしたら、大道芸人とサラリーマン!どちらを選びますか?」
TOMさん:「もちろん、大道芸人です!大道芸人という職業の魅力は、全て自己責任で評価される綱渡りのような世界だからこそ、『仕事』をしているということを強く実感できることだと思いますし、どんなリスクと天秤にかけたとしても、僕はそれを選びます。」
酒井:「素晴らしいですね。私自身、何となく『仕事』をしてしまっている自分に気づき、自分の『仕事』が嫌になってしまう瞬間があります。そんなときには、TOMさんのお話を思い出して、改めて自分の『仕事』と向き合ってみたいと思います。」
マジカルTOM ×SYM RV200i
酒井:「さて次にTOMさんの愛車のことについてお聞きしたいと思うのですが、たくさんの荷物を持って移動することが多いかと思いますので、やはり大きめなクルマに乗られているのでしょうか?」
TOMさん:「そうですね、荷物がたくさん積めるという部分は間違いではありませんが、私の現在の愛車は、SYMのRV200iです。」
写真:マジカルTOMさんの愛車 SYM RV200i
酒井:「SYMって、台湾のスクーターブランドのSYMですよね?これは意外でしたね。でも、大道芸の道具などの運搬はどうされているのですか?」
TOMさん:「もちろん、このRV200iに積んでいますよ。このSYM RV200iというバイクは、このクラス(中型のビッグスクーター)では珍しく、足元がフラットになっているところがポイントなのですよ。このフラットなデザインを採用しているのは、私が知る限りでは、SYMとKYMCOくらいだと思いますよ。」
酒井:「あぁ、本当だ!これだと、足元にも荷物が置けますね。」
TOMさん:「ええ、大道芸人の命とも言える道具が入ったトランクは、足元のスペースに置いた状態で、十分に長距離移動が可能です。そして、シート下のメットインスペースも、とても広く、フルフェイスと半ヘルをそれぞれ収納することもできるので、タンデムでの現場移動の際などに重宝しております。」
酒井:「素晴らしいですね。高速道路を通行することができる排気量も確保されているので、使い勝手も抜群ですしね。」
TOMさん:「ええ、私は大型のリアボックスも追加しているので、このバイクが1台あれば、何処へでも行けますよ。」
酒井:「まさに、『大道芸人のためのバイク』と言えますね。ちょっと言い過ぎ感がありますが…。」
TOMさん:「決して、言い過ぎではありませんよ。実は、大道芸人仲間の間では、このSYMの使い勝手の良さが口コミで広がって、今ではSYM乗りがとても増えているくらいですから。」
マジカルTOMさんの愛車データ
メーカー:SYM
車種:RV200i
年式:2009-2011年頃(型式:LF18W)
排気量:185cc
酒井コメント:私はこれまで、バイクという乗り物を『荷物を運ぶ乗り物』という視点で見たことがなかったのですが、『大きな荷物を持って、様々なイベント会場を、時間通りに移動する』ということが求められたとき、その答えは『SYM』なのかもしれませんね。
写真:驚異の積載性能を誇るTOMさんの愛車RV200i
大道芸人 × SYM RV200i
酒井:「TOMさん、本日は興味深いお話をお聞かせ頂き有難うございました。」
TOMさん:「こちらこそ有難うございました。大道芸人という仕事は、ステージ以外で取り上げられることが少ないですから、こうしたインタビューは、私たちの仕事内容を知って頂く良いきっかけにもなるので、喜んで協力させて頂きますよ。」
酒井:「それでは最後にお聞きします。大道芸人 マジカルTOMさんと愛車RV200iとは、どういった関係性だと思いますか?」
TOMさん:「私にとってRV200iは、スルメのような存在です。」
酒井:「スルメ…ですか?」
TOMさん:「ええ。僕はあまりお酒を飲まないのですが、酒の肴などで出てくるイカの乾物です。」
酒井:「いやいや、スルメのことは存じ上げておりますが、なぜRV200iがスルメなのですか?」
TOMさん:「実は、最初にこのRV200iを購入した時は、他の国産ビッグスクーターと比べ、カッコ良さや面白さを感じることはなく、仕事用の商業車程度に考えていました。しかし、長く乗るにつれて徐々にコイツの魅力が分かってきたのです。足元がフルフラットで大きな荷物も楽々運べて 、荷台にBOXが取りつけられるので収納力も格段にアップして、排気量や走行性能面でも仕事での遠出にも困ることなく対応して…と、移動を重ねる毎に、段々と愛着も沸いてきて、今では胸を張って『愛車』と言える存在になっています。」
酒井:「なるほど!オーソドックスなスタイルで、これといった特徴は無いが、『噛めば噛むほどに味の出るバイク』という意味でのスルメという訳ですね!」
TOMさん:「正解(笑)」
酒井:「いやぁ~、楽しい時間はあっという間に過ぎるものですね。TOMさん、本日は素敵なお話を沢山お聞かせ頂き、有難うございました。」
TOMさん:「こちらこそ、有難うございました。」
酒井:「私が運営しているClub106というクルマのオーナーズクラブが目標台数の106台に達した際には、ちょっとしたパーティーを開催する計画がありまして、その際にはTOMさんにお声掛けしますので、ご出演して頂けますか?」
TOMさん:「もちろんです。ご依頼頂ければ、どんな場所でも愛車のRV200iで駆け付けますので、遠慮なくお申し付け下さい。ぜひ、次回は違った形でお会いしましょう。」
大道芸人 マジカルTOMさんのご紹介
芸名: マジカルTOM
プロフィール:マジックバルーンやディアボロを使ったパフォーマンスをはじめ、ジャグリング、マジック、グリーティングなどもこなせるマルチな大道芸人。バルーンショップでの講師、バルーンを使ったイベント会場での演出や装飾を担当するなど、大道芸の枠を越えて幅広く活躍している。
E-mail:tom@magicaltom.jp
公式サイト:http://www.magicaltom.jp/