このところ税務署や国税庁を騙って未払い税金や滞納税金を催告する詐欺メールが横行しておりますが、今回は不審な電話の具体例をご紹介します。
不審な電話
詐欺集団が不審な電話をかけてくる目的は「個人情報を聞き出すため」です。
税務職員を名乗る者からの電話で、
・マイナンバー制度アンケート
・年金受給調査
と称して、個人情報を聞き出そうとする事例が発生しています。
電話内容の具体例1
電話の冒頭で、
・高齢者へアンケートを行っています。
・税務署からのアンケートの協力依頼です。
・年金の受給状況の調査をしています。
と切り出すものが多いほか、
・国税庁マイナンバー制度のアンケートを行っております。
などとマイナンバー制度をかたり、個人情報を不正に聞き出そうとする事例が発生しています。
電話内容の具体例2
・60歳以上の方を対象に伺っています。
・年金受給者の方を対象に電話しています。
などと、高齢者を対象としている事例が多数発生しています。
電話内容の具体例3
・年齢や家族構成
・年金の受給状況等
・保険の加入状況
・株式、投資信託、国債の保有の有無
・子供の生年月日や居住地
を聞いてくる事例もあります。
電話内容の具体例4
・○○国税局です。
・○○税務署の統括国税調査官です。
など、所属のみを名乗るものが多いですが、
・○○国税局の△△△です。
と名前を言う事例もあります。
また、
・○○国税局年金課
などの実在しない部署を名乗る事例も確認されています。
電話内容の具体例5
電話の主は、男性、女性の両方が確認されています。
電話内容の具体例6
かかってくる電話は、「通知」設定、「非通知」設定のいずれの事例もあります。
また自動音声により番号入力を指示する事例も確認されています。
電話内容の具体例7
・アンケートに協力しないと大変なことになる。
・罰則に近いことが行われる。
と脅しめいたことを言う事例も確認されています。
電話内容の具体例8
税務職員を装い、現金自動預け払い機(ATM)を操作させ振込みを行わせる「振り込め詐欺」による被害が発生しています。
国税庁(国税局、税務署を含む)では、国税の還付金受取や納付のために金融機関等の現金自動預け払い機(ATM)の操作を求めることはありません。
国税庁(国税局、税務署を含む)では、国税の納付のために金融機関の口座を指定して振込みを求めることはありません。
電話内容の具体例9
税務職員を名乗る者が、
・あなたに送付すべき滞納通知を同姓同名の別人に間違えて送付してしまった。
などと言い、住所、氏名等を聞き出そうとする事例が発生しています。
電話内容の具体例10
税務職員を名乗る者が、未公開株や社債の取引に関連して、銀行の口座情報を聞き出そうとしたり、手数料の支払を要求したりする事例が発生しています。
被害に遭わないための注意事項
注意事項1
税務職員が年金やマイナンバー制度に関するアンケート等と称して電話することはありません。
また、国税庁(国税局・税務署を含む)では、還付金のお知らせや受取口座情報等を確認するメールを送信することはありません。
マイナンバー制度に便乗した不正な勧誘や個人情報の取得にご注意ください。
注意事項2
税務職員が電話でお問合せをする場合は、提出いただいた申告書等を基に、その内容をご本人に確認することを原則としております。
税務職員を名乗る者から電話などがあり、その内容について不審に思われた場合には、即答を避け、相手の所属部署、氏名、電話番号を確認した上で一旦電話を切り、最寄りの税務署の総務課又は国税局の納税者支援調整官までお問い合わせください。
注意事項3
調査担当の職員が税務調査を行う場合は、質問検査章と身分証明書(顔写真貼付)を必ず携帯しています。
通常の税務調査において、調査担当の職員が帳簿書類等を預かることはありますが、現金その他の財産を差し押さえることはありません。
なお、通常、税務調査を土日などの休日や早朝・深夜から開始することはありません。
注意事項4
徴収担当の職員が滞納整理を行う場合は、徴収職員証票と身分証明書(顔写真貼付)を必ず携帯しています。
また、徴収担当の職員が、税金の納付のために現金を受領する場合には、必ず領収証書を交付しています。
注意事項5
国税庁(国税局、税務署を含む)では、滞納整理を外部業者に委託することはありません。
注意事項6
税務職員が、会報の購読や有料の講習会の受講を勧誘することはありません。
注意事項7
税務職員が、金融商品などの取引に関して手数料の振込みを求めることはありません。