本日、衆議院解散に踏み切り、アベノミクスの是非を問う安部政権ですが、その最大の焦点はやはり消費税増税と軽減税率の導入にあるといえます。
もちろん、自動車業界においてもこの消費税増税の動向は非常に気になるところでございますが、今回は自動車業界に直接影響を与えるであろう「燃費課税」について触れたいと思います。
燃費課税とは?
燃費課税とは、「燃費が悪い車は環境に良くないから税金払ってくださいね!」という車好きには厳しすぎる税金です…。
これは与党自民党が平成26年度税制改正大綱(税制改正案みたいなものです。)のなかで打ち出したもので、燃費が良い車ほど税金を安くすることによって、エコカーを普及させることを狙ったものといえます。
しかし、エコカーの普及は建前であって、「取りやすいところから税収を確保しただけだ!」との見方も強くなっています。
ずばり自動車取得税の穴埋めです!
ご周知のとおり消費税が10%に増税された場合には、自動車取得税を廃止することが既に決まっておりますが、この自動車取得税の廃止により、国の税収は年間で約1,000億円減るといわれています。
そこで、この自動車取得税の廃止による税収減を何とか補う為に、政府は「燃費課税」の導入を検討し始めたのです。
この燃費課税は、平成27年10月に消費税が10%に増税された場合に導入される見込みであり、今回の衆議院解散・総選挙や消費税増税とは切っても切れない関係にあるといえます。
※燃費課税は、登録車の持ち主が毎年支払う自動車税に、クルマを購入した最初の年だけ上乗せする形で徴収されるもので、ガソリン1リットル当たりの燃費性能に応じて0~3%の税率を適用する方向で検討している様です。
えっ?軽自動車にもですか?
既に平成27年4月以降に軽自動車を購入する場合には、軽自動車税が年間7,200円から年10,800円に増額されることが決まっているなか、この「燃費課税」の対象範囲に軽自動車も含めるとの政府方針が打ち出されております。
確か、軽自動車税の増税が決まった際にも、軽自動車業界からは反対の声が上がっていたかと思いますが、さらに燃費課税もというWパンチになれば黙ってない方がいらっしゃると思います…。
しかし、最近の軽自動車はそもそも燃費性能が良いので、「燃費課税」の影響はそれほど出ないのでは?と予測することもできます。いずれにしても今後の動向が注目されます。
それにしても、自動車税や自動車重量税の増税に加えて、燃費課税まで導入されるとなると…車好きには益々厳しい世の中になりそうです。
まぁそこは環境に悪い車に乗っているという事実を受け入れつつ、これからも自分が好きな車に乗り続けていきたいと思います。